愛があればそれだけで

熟年婚をする最大のメリットは、「話し相手ができること」ではないでしょうか? たとえば素晴らしい快晴の日に、「今日はとてもいい天気だね」「うん、そうだね」という何気ない会話を交わすことも、1人では決してできないこと。ここでは、とても素敵な伴侶を得た男性の体験談を紹介しておきます。あなたもこんな生活、少し憧れませんか?

あなたの愛さえあれば

「私は、実に60年に近いあいだ、ずっと独身で暮らしてきました。寂しさを感じなかったのは、若い頃だけでしたね。40を過ぎて一度髄膜炎を患ったときには、ああこのまま俺は死ぬのか、と思い、結果的に助かってからも、孤独感は消えませんでした。『でも、まあ、こんな自分に女性との巡り合いはあり得ないから、我慢だ』と思っていたんです。

彼女と出会ったのは、55歳の秋でした。早期退職した私は、よく図書館に行くようになっていました。若い頃にはほとんど見向きもしなかった本を、暇つぶしに読むようになっていたんです。図書館で毎週数冊の本を借りてそのまま近くの喫茶店に入り、ばらばらと読んでみる…そんな習慣ができつつありました。そこで、いつも私と同じ曜日に来ている彼女の存在を見出したわけです。しかも、彼女も同じように本を読んでいたんですね。

思い切って声をかけて、よかったと思います。『もしよければおすすめの本を教えてくれませんか? 私はまだ読み始めたばかりであまり詳しくないんです』…緊張していたのでよく覚えていませんが、確かそんなことを言ったと思います。どうやら彼女の方もかなりの人見知りらしく、少し動揺していましたね(笑)でもその日をきっかけに、それからは毎回喫茶店で会うたびに話をするようになり、一緒に散歩もするようになってきました。

結婚までには、それから3年の月日がかかりました。どちらも控えめな性格なので、なかなか話が進まなかったんです(笑)でも、そんなもの静かな妻でも、そばにいてくれるだけでとても心が休まります。『今日はちょっと外にでもご飯を食べにいこうか』と誘って、『うん』と小さくうなずいてくれる…そういう反応をしてくれる誰かがいるだけで、人生は最高に美しいものになります。私は今、とても幸せです。(59歳 男性)」

人間は、1人では生きていくことができません。でも、2人ならば、どんな辛いこともやり過ごすことができます。みなさんも身の回りで素敵なパートナーを探してみませんか?